女川さいがいエフエム 79.3MHz:臨時災害放送局

「女川の町に正しい情報と元気を届ける放送を がんばっぺ女川」を合言葉に、毎日放送を行っています。

2013.05.15

「ももいろクローバーZ」と女川さいがいFM・女川町がお友達になりました。

東日本大震災による津波で町の八割が失われ、現在復興へ向けて全力疾走中の町・宮城県女川町において、町民有志によって一棟のプレハブから放送している小さなラジオ局・女川さいがいFM。被災まもない頃から同じ痛みを持った町民同士、助け合いながら少しでも「笑顔」になれればと、元気を届けられればという想いを持って放送を続けてきました。
基本的に町内限定のラジオ放送でありながら、サイマルラジオのご協力によりインターネットでも配信されていることから、最近では全国からラジオを聞いて下さったり、またラジオをきっかけに被災地・女川町の現状に興味を持ち、実際に町を訪れたり、継続的に通って応援して下さる方も増えています。

目下人口減少が最大の課題である女川町(震災前の一万人から現在半数近くまで減少しました)。
たとえ復興が成り立っても、そこに住む人・集まる人がいなくなっては新しい町が成り立ちません。また恥ずかしながら、まだまだ多くの面でご支援なくしては復興そのものが成り立ちません。

そこで私たちは今後も放送を通じて、こうして震災後、女川町に興味や関心を持ち、応援して下さる方をどんどん増やし、そうした皆さんにも新しい町作りへお力をお貸しいただきたい、そして一歩ずつ進んでいく歓びを共有していただけたらと考えています。

そんな中、先日思いもよらぬ方々から、自分たちに力になれることがあればとご連絡をいただきました。
その方々の名前は「週末ヒロイン ももいろクローバーZ」。

子供から大人まで幅広い人気を持つ、あの話題のアイドルがなぜ?と思ったところ、ももクロのメンバー自身が、過去何度か放送されてきた 女川さいがいFMを取り上げていただいたテレビ番組や新聞記事、とりわけメンバーと同世代である高校生達がアナウンサーとして活動している姿を見て、女川さいがいFMに関心を持っていて下さったとのことでした。
時を同じくして、女川さいがいFMにも町内の子供達から、ももクロの人気の高まりと共にリクエストが増えていたことや、当の高校生アナウンサー・元高校生アナウンサー達も、その型にハマらない・キレのある活動っぷりを含めて、同世代として、ももクロをリスペクトする気持ちを持っていたことから、この度、「ももいろクローバーZ」の皆さんとまずお友達からはじめさせていただくことになりました。

一歩目として、本日5/15日、メンバーの皆さんが女川町に来訪され、町内を廻って、震災から2年ちょっと経った町の現状など含めて感じていただくほか、ラジオの生放送に出演いただいたり、この春、3つの小学校が統合され、誕生した新生・女川小学校に立ち寄ってもらい、小学生との交流などをお願いすることになりました。

「ももいろクローバーZ」はその全力のパフォーマンスで様々な人を楽しませ、笑顔にし、また自ら毎回高い目標を掲げては、それを乗り越えて成長しているグループです。
私たち女川さいがいFM、そして新しい町作りに全力を捧げている町・女川町も、そんな「ももクロ」を見習い、またこの強力なお友達の力も借りながら、今日ここから改めて目指していきたいと思います。

「行こうぜ!復興の向こう側」
(追伸:綾小路 翔様 無断で使用させていただきました。申し訳ありません。)

また、女川さいがいFMを代表し、現女子大生アナウンサー(おそらく)の某ちゃんが、今日からお友達になった「ももクロ」メンバーを描かせていただきました。

某ちゃんから ももいろクローバーZの皆さんへ

カナコさん、アヤカさん、レニさん、シオリさん、モモカさん こんにちは。

今日は女川町にお越しいただき、本当にありがとうございます。
私がももクロちゃんのハコ推しという以前に、同世代の皆さんが女川に目を向け、そして歩み寄って下さったコトに本当に感謝しています。

今日皆さんの目には、女川はどう映りましたか?
ただひたすら広がる灰色の更地と青い海は、想像力すらも奪い去ってしまうコトと思います。
震災前の日常も生活も町も、今では写真の中だけのモノになってしまいました。なかなかこの景色からそれまでの日常を想像するコトは出来ないのは事実だと思います。
実際私ですら、この町の元の姿や匂いを忘れてしまいそうで怖くなります。

でも、それでも、今も町は生きています。
女川は生きています。
マイナスとゼロの世界から必死に前に進もうと頑張る町の人がいる。
震災前と変わらない笑顔で踏ん張る人がいる。
広がる更地よりも、まずは女川の方々の笑顔とパワーにびっくりしちゃうんじゃないかなとすら思ってしまいます。
女川に限らず、被災地はまだまだ復興どころか復旧にも届かない面があります。
仕事の復興…
家庭の復興…
町の復興…
そして、心の復興。

何よりも今、復旧もままならないまま、私たちのコトを、被災地のコトを忘れさられてしまうコトが一番怖いです。

なので、今日をはじめの一歩として、ぜひ今後末永く私たち女川さいがいFM、そして女川町の人と繋がっていって応援してもらえたらと思います。

ももクロちゃん、これから女川さいがいFMの、女川町の友だちになって下さい!
今の灰色の更地の町を、これから一緒に色付けしていただければ嬉しいです。
よろしくお願いします。

女川さいがいFM 某ちゃん

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